先週の奄美大島への出張は昨年に引き続き2回目だったけど、実はこの島に来たのは3回目でした。
最初に訪れたのは20年前。大学4年の夏に、同じゼミ仲間の一人が名瀬(現 奄美市)の出身たったので卒業旅行で訪問しました。
約1週間、テントと寝袋と釣竿を持って、名瀬周辺の浜辺を転々としながら、野宿したり友人宅に泊まったりを繰返し。
ただ、ひたすら仲間3人と、気の向くまま奄美滞在を楽しみました。楽しすぎて、どこで何をしたかを、今でも鮮明に覚えているほど。
今回、奄美出張での宿泊ホテルは、友人宅から割りと近い場所にあったため、仕事終わりの時間によっては、友人宅を訪ねてみよう――。
密かに、そんなことを企んでました。
友人自身は、他の島で働いていることは、5年ほど前にSNS(現在は音信不通)でやりとりして分かってたので会える確率は低いけど…。
それでも、20年前のとき、2歳年下のイケメン弟くんや、年の離れた可愛らしい妹さんとも仲良く遊んでいたので、ひょっとしたら少しでも覚えてもらってるかも。
そんな、わずかな期待を胸に、仕事終わりの20時過ぎに友人宅を目指しました。
市街地から少し離れた郊外にある、海辺の短いトンネルをくぐり抜け、次のトンネルの手前に、地元のスーパーに隣接する形で、市内唯一のバッティングセンターがあったはず。
卒業旅行で僕らは、時間をもて余すとこのバッティングセンターでも何度もバットを振ってたな。
友人宅は、バッティングセンターから道路を渡って、ちょっとした住宅街の路地を入った突き当たり、家の裏手には小高い山の斜面のある日本家屋--。
車を少し走らせると記憶通りの場所にバッティングセンターはあった。やっぱり! 楽しい思い出は、確かな記憶20年も保存していてくれた。
思い出の場所に近づいていると思うと、過去にタイムスリップしたような気持ちで手に汗握ってきた。
もう近い。
近くのスーパーに車を停め、バッティングセンターまで歩く。バッティングセンターを見上げる。確かに昔の記憶のまま。
きびすを返し道路を渡ると、そこには記憶通りの…路地が…ないっ!路地どろか、住宅街ですらない…。
友人宅からバッティングセンターまでは確か徒歩1~2分だったはず。
少し離れたところに道路に面した住宅はあるが、記憶にある路地のあるような住宅街は見当たらない。
区画整理をされた感じもななく、ごく自然に歴史を感じさせる倉庫や小さな工場が、当たり前のように佇んでいる。
地図を確認するけど、少なくとも徒歩で行ける距離に、記憶に残っている町並みはいっさい無かった。
完全に記憶の保存データはバグってしまっていた…。
諦めてホテルに戻り、地図を確認しても、確かにあの辺りで間違いないのだが…。いったい友人宅はどこだったのか。
仕事はそれなりの成果を得て帰ってきたけれど、個人的な目的は不完全燃焼のまま終了( ;∀;)
来年こそは友人宅にたどり着きたい、そんなリベンジを誓った奄美出張でした。